面出しを変えた「親指センサー」の話
こんにちは!Piro Styleへようこそ。
今日は僕の作業机に常駐している「一軍ヤスリ」と「ヤスリの掛け方」についてお話します。
「ヤスリがけなんて、ただ擦ればいいんでしょ?」 昔の私はそう思っていました。でも、ある時「持ち方」を変えただけで、パーツのエッジ(角)が劇的にシャープになり、完成後の見栄えが変わりました。
面出し手法の一例として楽しんで頂けたら幸いです。
「一軍」ヤスリたち
まずは道具の紹介から。 どれも「面出し(平らな面を作ること)」には欠かせない相棒たちです。
これ以外も沢山持ってますが使わないことが多いです(笑)。

①② 荒削りの特攻隊長(※通常の面出しには不要)
- やすりの親父 フィルムやすり (180番 / 220番) ガッツリ形を出す時に使用します。プラはもちろん、エポパテの削り出しも余裕です。目詰まりしにくく、へたらないので低番手はこれしか使っていません。
③〜⑦ 精密整面の主役
- テーパーダイヤモンドヤスリ (#240, #400, #600) 今回の主役です。金属製で、ある程度の重さにより「パキッとした面」が出せます。#240から順に番手を上げて、徐々に表面を整えていきます。後述しますが、平面を感じやすい⑤10mm#400を多用しています。
⑧⑨ 仕上がりの切り札
- SHINEBLADE(シャインブレード)(#400,#1000)ステンレス製の切削ツール。まるでカンナのように削れます。ゆるーいエッジを出すのに重宝します。

⑩クリアパーツ特化
- ミネシマ ガラスやすり(シャープ)クリアパーツ特化にしているヤスリ。一本持っておくと便利です。まれに嫌な音がするのが玉に瑕。
その他、曲面パーツにはスポンジやすりが定番ですが、そちらはまたの機会にします。
必見!「テーパーダイヤモンドヤスリ」の使いこなし術
さて、ここからが本題です。 金属ヤスリを使っているのに「なんとなく面が丸くなる」「斜めに削れてしまう」という経験はありませんか?実は私もそうでした。
京都で開催されている「にぬき製作会」にはプロモデラーの方々も来られる数少ない製作会なんですが、そこでプロモデラーのkeitaさんに教わった「持ち方・かけ方」を実践してみたところ……世界が変わりました。
ポイントは「押付けない」こと、そして「親指で感じること」ことです。
手順①:人差し指と中指で「挟む」

まず、ヤスリをガシッと握り込むと力が入ってしまうのでNGです。 写真のように、「人差し指」と「中指」の間にヤスリの柄を挟むように持ちます。もっと言うと中指に置く感じ。これで余計な力が入らなくなります。
手順②:親指を「センサー」にする

次に、ヤスリの腹に「親指」を添えます。 実はこれが一番重要!
- 親指の腹で、ヤスリとパーツが「平行に当たっているか」を感じ取ります。
- 親指が「センサー」の役割を果たしてくれるので、意図しない角度で削ってしまうのを防げるんです。
手順③:押し付けずに「滑らせる」
準備ができたら、そのまま人差し指と中指を使ってヤスリを前へ(エッジがある時はエッジ方向へ)スライドさせます。この時、絶対に親指を使って「下に押し付けない」こと。それを数回繰り返してみてください。番手で均一された綺麗な面(エッジ)が出来上がっているはずです。
- ヤスリ自体の重さだけで削るイメージです。
- 「ゴリゴリ」ではなく「サァーッ」と滑らせるだけで、ダイヤモンド粒子が勝手に良い仕事をしてくれます。
まとめ
「指で挟んで、親指で感じて、滑らせる」
このメソッドを取り入れてから、平面出しが楽しくなりました。スポンジヤスリでは出せない、あの「パキッ」とした面が出た時の快感はたまりません。
道具も大事ですが、それを扱う「手」の技術もアップデートしていく。 これも模型の醍醐味だと思います。
みなさんもぜひ、次回の製作でこの持ち方を試してみてください。きっと「おっ!?」となるはずです。
それではまた。


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