ガンプラ簡単改修!プラスワンモデリング|手軽に化ける「最高の睨み」の作り方

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はじめに:プラスワンモデリング。

こんにちは!Piro Styleへようこそ。

今回はいつもの組み立てに、ほんの「ひとつだけ」のこだわりを足す。 そんな、最小限の工作で最大の結果を引き出す楽しみ方を、『プラスワンモデリング』というテーマで届けていきます。

かつて、ニッパーとヤスリだけで夢中になっていた、あの頃のガンプラ。 塗装環境がなくても、少しの工作で劇的にカッコよくなるその瞬間が、一番楽しかった記憶があります。

今回から数回に分けて、そんな模型の原点に立ち返り、MGウイングガンダムVer.Kaを僕なりの解釈でアップデート。

ちょっとした工作が、驚くほどの『睨み』と『シャープさ』をキットに宿す。 無塗装派・全塗装派を問わず、誰もが今日から真似できる「工作の楽しさ」がギュッと詰まったレシピを公開します。

成型色を活かす「面出し」

無塗装仕上げにおいて、プラスチック特有の「おもちゃっぽさ」が出てしまう最大の原因は、パーツの角がわずかに丸まっていることにあります。

これを解消するために、すべてのパーツを磨く必要はありません。「ここぞ!」という目立つポイントだけヤスリできっちり角立て(面出し)してあげれば十分です。

それだけで光が当たった時にパキッとしたハイライトが入り、プラスチックがまるで削り出しの金属パーツのような、シャープな質感に化けますよ!

あわせて読みたい:失敗しない「面出し」の基本テクニック

※具体的なヤスリの動かし方や、愛用しているツールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

3つのポイントで、キットの「解像度」を呼び覚ます。

全部を追い込む必要はありません。まずはこの4箇所だけで、手を入れた分だけ「化ける」手応えを実感してみてください。

使用するのは、テーパーダイヤモンドヤスリ400番テーパーダイヤモンドヤスリの400番一本。この頼れる道具ひとつで、キットの表情はここまで変わります。

1. アンテナ(角):顔つきの印象を研ぐ

まずはここから。先端を削り込むだけで、顔つきの印象がパキッと引き締まります。精密感を出すための、大切な第一歩です。

💡Plus One

削り出す際は、ゲート跡がある面や広い面から手をつけて全体のバランスを整えていきます。力を入れるのではなく、ヤスリ自体の重さだけを乗せて滑らせるように、残るヤスリ跡をじっくり観察しながら優しくかけていくのがポイントです。 表面の左右の面が整ったら、最後に裏面をさらうことで全体の厚みを調整し、どこから見てもシャープなシルエットへと追い込んでいきます。

2. 肩バルカン&股間ブロック:面とエッジを整える

目立つ広い面のヒケ(凹み)を取り除き、平らな面とエッジを出すことで、安っぽい光の反射を抑えます。視線が集まるフロントアーマーや股間ブロックも同様に整えましょう。

💡Plus One

広い面を整える際、ヤスリを隣り合う面との境界線(エッジ)に向けて「一方向」に動かすのがコツ。往復がけをしてしまうと、せっかくの角が丸く削れる「エッジをなめる」原因になるからです。 焦らず、丁寧な一方向へのストロークを繰り返す。それだけでプラスチック特有のうねりが消え、とても綺麗に仕上がります。

3. つま先:立ち姿のシルエットを鋭く

意外と目立つのが、つま先の「丸み」です。ここを鋭く整えるだけで、足先まで力がこもったような、力強いアウトラインに変わります。

小さなパーツですが、最後に視線が止まる「先端」を丁寧に整えること。「オシャレは足元から」とはよく言ったものだなぁ、なんて思いながらヤスリを動かしています。

無塗装の方は、削った後に600番のスポンジヤスリでひと撫でしておきましょう。それだけで、パーツの輪郭がクッキリして、精密感が一気に宿ります。

💡Plus One

無塗装で仕上げる方は、削り込みが終わった後に「600番のスポンジヤスリ」で表面をサッとひと撫でしておきましょう。たったそれだけの工程でヤスリ跡が馴染み、削り出した「鋭さ」がしっとりと落ち着きます。

首の「伸縮」を仕込み、ウイングの表情を劇的に増やす。

面出しでパーツの解像度を上げたところで、いよいよ今回のメインディッシュ。あらゆるキットに応用可能な、とっておきの「首の伸縮ギミック追加」をご紹介します。

ガンプラを最高にカッコよく見せるのは、やはり顎を深く引いた「睨み」のポーズ。しかし、キットのままだと顎が襟に干渉し、理想の角度には届きません。

そこで首をただ長く「固定」するのではなく、ポーズに合わせて自在に引き出せる「可動」を宿す。わずか数ミリの伸縮が、ウイングの表情を劇的に増やしてくれます。

「切って」「掘って」「つけるだけ」。

今回MGウイングガンダムに合わせて用意するのは、ドリル市販のボールジョイントのみ。たったこれだけの組み合わせが、キットのポテンシャルを劇的に引き出してくれます。穴あけの深さやボールジョイントの大きさは、キットの軸に合わせてチョイスしてくださいね。

具体的な工作手順は驚くほどシンプル。以下の3ステップで完了です。

1. もともとのBJ(ボールジョイント)を切り取る

2. 2mmの穴をあける

💡Plus One

いきなり太いドリルを立てるのではなく、まずは細いピンバイスで正確なセンターに「道しるべ」を作ってあげましょう。 そうすることで、2mmドリルが迷うことなく、ど真ん中へとスッと吸い込まれていきます。道具に無理をさせないのが、美しい工作の秘訣です。

3. 4mmボールジョイントを差し込む

最後に市販のジョイントを差し込めば完了。たったこれだけの工程ですが、首元に「伸縮」という自由が生まれます。

伸縮自在!

保持力の要:パーマネントマットバーニッシュ

そして、ここで重要になるのが、引き出した状態での「保持力」です。

緩すぎれば頭が落ちてしまうし、かといって硬すぎれば、ポージングを調整するたびに「いらいら」が募ります。この絶妙な「渋み」をコントロールするために、僕はパーマネントマットバーニッシュを愛用しています。

軸にサッと一塗りするだけで、理想の抵抗感が手に入る。瞬間接着剤で軸を太らせるよりもはるかにリスクが低く、乾けば何度でもやり直しが利く。この「リカバリーできる安心感」こそが、いらいらから解放されて工作を最後まで楽しむための、大切な隠し味なのです。

💡Plus One

このマットバーニッシュ、実は伸縮工作以外にも「ガンプラ全体のメンテナンス」に活躍します。

  • 緩くなった関節の補強:ヘタってしまったPCパーツやボールジョイントに塗るだけで、保持力が復活。
  • ポロリ防止:外れやすい装甲パーツの接続面に塗れば、適度な渋みが生まれます。

一つ持っておくだけで、あらゆる「関節の悩み」を解決してくれる、コスパ最強の裏方アイテムです。

最後に:お手軽改修に詰め込んだ「模型の原点」

今回の工作は、この後に控える全塗装への通過点。ですが、同時に「無塗装でも、ガンプラはここまでカッコよくなる」という一つの答えでもあります。

かつて塗装環境がなかったあの頃、少しの工作とデカール、そして艶消しスプレーだけで手に入れた、あの胸が高鳴るような満足感。その原点を大切にしながら、次回は今回紹介しきれなかった「追加工作編」へと進みます。

この伸縮ギミックで手に入れた「最高の睨み」をさらに活かすために、どこに手を加え、どうディテールを煮詰めていくのか。こだわりを詰め込んだ後半戦も、ぜひ楽しみにしていてください。

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