【MGシナンジュ製作記②塗装編】

理想の「赤」を求めて！直伝のキャンディ塗装

こんにちは！Piro Styleへようこそ。

前回は「工作編」をお届けしましたが、今回は模型製作の華、【塗装編】です！

シナンジュを作る上で絶対に避けては通れない壁……それは「赤」の表現。「赤い彗星の再来」ですから、ただの赤では物足りない。でも、やりすぎるとオモチャっぽくなってしまう。そんな葛藤と、プロのアドバイスに救われた塗装工程のお話です。

シナンジュのような曲線美を持つ機体には、キラキラと輝く「キャンディ塗装」（シルバーの上にクリアーカラーを重ねる技法）が似合います。

でも、僕はこのキャンディ塗装がちょっと苦手でして……（苦笑）。綺麗な深みのある赤を出そうとすると、どうしてもクリアーレッドを何層も重ねる必要があり、以下のような悩みにぶつかります。

また深紅を求めれば求めるほど暗くなってしまうんですよね。
「どうしようかな……」と悩みながら、テストピースを塗っては首を傾げる日々でした。

そんな時、相談に乗ってくれたのが「彩風」のアドバイザーでもあるプロモデラーのNishiさんです。模型を始めた当初から優しく可愛がって頂いています。僕の悩みを聞いたNishiさんから、目からウロコのアドバイスを頂きました。

「下地のシルバーに、少し『赤』を混ぜて調色してみなよ。そうすれば、上掛けのクリアーレッドが早い段階で発色するから、塗膜も薄く済むし色も揃いやすくなるよ」

なるほど！！下地を純粋なシルバーではなく「ピンクシルバー」にしておくことで、上から塗るクリアーレッドの回数を減らすという作戦です。

早速この方法を採用しました。実際にやってみると、少ない回数ですぐに狙った「深紅」になり、エッジもシャープなまま。Nishiさん、本当にありがとうございます！おかげで理想の「ヌルテカな赤」が出せました。

シナンジュのもう一つの難所、「金色のエングレービング（袖や胸の装飾）」。ここはお馴染みの「エナメル拭き取り法」で仕上げました。

黒い塗装の下から輝くゴールドが現れる瞬間は、何度やっても快感ですね（笑）

あと、ライフルやバズーカなどの武器類も、単色だと寂しいので頑張って塗り分けました。マスキング地獄でしたが、完成後の密度感が段違いになるので、やってよかったと自分を褒めてあげたいです。

今回のシナンジュで使用したカラーレシピです。脚注は調色（混ぜて作った色）しています。

【凡例】

C: GSIクレオス

G: ガイアノーツ

F: フィニッシャーズ

本体（赤）: ピンクシルバー*1 → クリアレッド*2 → (G)EXクリアー
エングレービング（金）: (F)赤金
関節: グレー*3
バーニア内部: (G)プレミアムミラークローム → (G)蛍光ブルーグリーン → (C)クリアブルー
武器: (C)エクストラダークシーグレー、(G)ダークステンレスシルバー

*1：(G) EXシルバーの上澄みを捨て、その分（F) クリアーレッドを追加
　　更に、8.5（EXシルバー）：1.5（クリアーオレンジ）の割合で調色
*2：(F) クリアーレッド：(F) クリアーオレンジ＝9：1の割合で調色
*3：(G) ニュートラルグレーⅣにオレンジ少々